94万6172分の1 [おでかけ日記]
6月6日
上野の東京国立博物館の阿修羅展を見に行った
3月31日にスタートした時は
「6月までだから、絶対にみに行けるわ」 とお気楽モードでいたけれど
気がついたら6月3日
「来場者が80万人突破しました」
とニュースで言っていて思い出したというわけで・・・
あと4日しかない!
もう6日の午後しか空いている時間はなくて 慌てて娘と行ってきた
最後の土曜、しかも明日が最終日と来れば
『込み方も尋常じゃないだろうな~』
とドキドキしながら上野に降りる
博物館の前は案の定 すごい行列・・・
「60分待ち」
の看板が出ていた
止まったり動いたりを繰り返し、やっと入場
中ももちろんすごい 人 ・ 人 ・ 人 ・・・
宝物はそこそこに お目当ての仏像に向かう
http://www.asahi.com/ashura/exhibition/2.html
まずは十大弟子の4躯
どのお顔もとても美しくその立ち姿は何かを語りかけてくれているよう
そして八部衆の5躯
なるべく視線があう位置に動いて、目をしっかり合わせてみた
なかでも迦楼羅(カルラ)の像は今にも動き出しそうな
そして 怒りと憂いを含んだまなざしに、ほれぼれしてしまう
頭部と腕のみ残っている五部浄像の遠くをみつめる目
吸い込まれそう~というのはこういう感じだなあ
と思ったひとときだった
さて、いよいよ阿修羅像の部屋へ
一段高いところから入り
スロープを降りて
像の周りをぐるりと回れるように なっている
ところが!!
人 ・ 人 ・ 人 ・ 人 ・ 人 ・ 人
押し合いへし合い、みんな眼は阿修羅像に向けられ
押すな押すなのぎゅうぎゅう詰め
その波に入る前にしばらく遠目にみていると
不思議な感覚が湧いてきた
私たちは阿修羅像を見に来ているはず
だけど、私たちが阿修羅像に見られているのかも・・・
そう思ったら、急に心が穏やかになって
いろんなことを 考えた
阿修羅像がこの世に生を受け
約1300年
こんなにたくさんの人に囲まれ
ただただ「見られる」
ということは なかったんじゃないかな~
約1300年の間で
この 数か月の日々は
阿修羅像にとって、ほかの仏像にとっても
ものすごい数の人間に 囲まれた日々だったよね~
彼らから見たら
像の周りに 群がって
われも われも と 押し合っている私たちは
どんなに哀れな存在だろう・・・
最後に私はこころのなかで
ごめんなさい
と
あやまっていた
奈良から連れ出して
こんなにたくさんで 取り囲んで
珍しげに 眺めて
祈りもしないで
(いのっている人は ホントはたくさんいたのかも しれないけど)
ごめんなさい
それでも
私は
東京で阿修羅像に会えて よかった
94万6172分の1になれて よかった
きっと いつかまた 奈良に会いに行きます
こどもと絵本がだいすきなまあさんです どうぞ よろしく
絵本とこどもが好きなまあさんのブログです。お出かけした時のこと、気になることばについても書いています。不定期更新ですが どうぞお付き合いください。
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